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毎月一首


【2月】梅花


(『看図読古詩(修訂版)』, 金盾出版社, 1994年より)

【大意】
 土塀の隅の梅の木の四、五本の枝が、寒さにもめげず自分ひとりだけ花を咲かせた。遠くから見ても、雪が降ったのではないことがわかる。どこからともなく良い香りが漂ってくるからだ。
(山田勝美著『中国名詩鑑賞辞典』角川書店,1978年より)

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 先月に続いて、王安石(おうあんせき)(1021~1086)の詩を紹介します。中国には国花はありませんが、「牡丹」、「桃」、「梅」などが中国の人々には好まれています。牡丹は「富貴」を、桃は「長寿」や「幸福」を、そして梅は「耐寒」、「清廉潔白」を表わし、「厳寒三友」(松・竹・梅)と「四君子」(蘭・菊・竹・梅)のいずれにも含まれており、古くからしばしば詩に詠まれてきました。
 中国の人々は厳寒の中、風雪に耐え、ひとり凛として花開く清らかで上品な梅の花を、孤高で人に迎合しない強い精神と品格を具え、美しく高潔な「君子」の姿に喩え、こよなく愛してきました。シンプルで飾り気なく、目に映ったそのままの姿を詠んだこの詩の中にも、そうした作者の心境がしっかりと伝わってくるような気がします。

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